マンション管理員 ・ 大手物流会社の宅配員 ・大手スーパーの店員 トリプルワークをこなす最強のアクティブシニア

コミュニティセンター便り第105号-2024年3月1日発行

更新日：2024年3月1日
第105号では、蒲田のマンションで週３回管理員業務をされ、その他２つの仕事をこなされていいるNさん（63歳）をご紹介いたします。

Q これまでのご経験をおきかせください

20年ほど前はサラリーマンをしていました。そのあとは、仕事を転々とし、2017年頃から、浅草橋で倉庫管理の仕事に就いていました。大型の機械を適切に保管し、輸送先が決定したら最適な輸送方法を考えて、調整することが主な仕事でした。
実は英語も話せるので、倉庫で仕事をしていたときは英語の資料を読んだりすることもありましたよ。
そのあと、佐川急便の宅配員の仕事を始めました。しかし、パートナー社員は１週間の労働上限時間が決められていて、収入にすると月８万程度にしかなりません。そこで、週３日は警備員の仕事を始めました。
でも警備員はぼんやり立っている時間が長くて、私には合いませんでした。
警備員に変わる新たな仕事として、大手スーパーのアルバイトを知人に紹介されました。しかし、こちらも夜の短時間しか仕事ができない。私が望む収入を得ることは難しかった。
他の２つの仕事と両立できる仕事はないか、とウェブサイトを見ていたらコミュニティセンターの求人広告を見つけました。
就職活動をしていると「年齢が高すぎる」という理由で不採用になることも多かったです。コミュニティセンターでは「60 代はまだまだ若いです！」と言ってもらえるし、70 代・80 代の方も大勢活躍されていると聞くと、希望を持てます。

Q マンション管理員の仕事に就いてみていかがでしたか？

宅配員として、マンションを出入りする機会も多く、マンション管理員という仕事自体は知っていましたが、想像以上ですね。ずっと管理員室に座っていられる仕事だと思っていたら、大きな間違いでした。マンション共用部の清掃や巡回、来客対応と業務内容も幅広い。でも、暇を持て余すことがないし、人との関わりも持てるので、面白い仕事です。居住者さまにあいさつをすると返してくださいますし、気さくに話してくださる方が多くて、楽しく仕事をしています。
警備員時代もあいさつをしていましたが、通行人の方が警備員にあいさつを返してくれることは、ほとんどありません。管理員は相互のコミュニケーションが生まれるから面白い。私はすっかりマンション管理員の仕事が気に入っています。

Q コミュニティセンターの働き方で良いと思う点は？

自分のスケジュールに合わせて働き方を自由に組み立てられるという点です。私は今、蒲田の物件でお仕事をしています。不定期なスケジュールを入れても、それに合わせてお仕事をご紹介してもらえるので、とてもありがたいです。
すでに仕事をしている状態で、追加で仕事を探すとなると、なかなか条件が合わなくて仕事探しには苦労しました。さらにシニア世代は、年齢を理由に不採用とされることもある。フレキシブルに働き方を選べるコミュニティセンターだからこそ、トリプルワークが実現できています。

Q マンション管理員のお仕事は好きですか？

はい。居住者さまに、どうしたら快適にマンションライフを過ごしてもらえるだろうか、と考えながら仕事をすることが好きなので、この性格はマンション管理員に適性があったなぁと感じます。
清掃も得意ではないですが、好きな仕事です。みんなが使うところはキレイにしておきたい。清掃をきちんとすると、居住者さまも喜んでくださるので、頑張りがいがありますよ。

Q お仕事をするうえでのポリシーは？

管理会社のフロント担当者の方が時々物件に顔を出してくださいますが、たくさんの物件を管理しているのでとてもお忙しそうに見えます。管理員はその物件を守る立場として、自分にできることは自分で考えて仕事をしています。
マンション管理員の仕事に限らず、新人の時に教わることは最低限のことです。１から１００まで全てを教えてもらえる仕事はないでしょう。自分の頭で考えて、行動し、できることを増やす、積極的に仕事の幅を広げることが大切だと考えています。

Q 達成感を感じる瞬間は？

ごみの分別を間違えずに、全てのごみを回収していただけると達成感があります。不燃ごみの判断が難しくて、回収業者の方に「これは可燃ごみです」と注意されてしまうこともありました。
不燃ごみの日は毎朝ドキドキしているので、すべてのごみを回収してもらえると、ほっとします。

Q 仕事をしていて困ったことはありますか？

火災報知器が鳴った時です。仕事を始めてすぐの頃でした。研修で習ってはいましたが、突然で初めてのことになると、やはり焦りますね。マニュアルも見つからないし、とにかく警報が鳴っている部屋に行ってみました。
結果的に、お子さんが間違って火災報知機を押してしまったことによる、誤報でした。

Q トリプルワークをこなすコツはありますか？

まず、時間を上手に使うことでしょう。３つのシフトを管理するためには、時間管理をきちんとすることが１番大切です。
あとは、健康維持です。宅配員もマンション管理員も身体を動かす仕事なので、年齢の割に体力があるほうだと自負しています。
仕事を辞めて動かなくなったら、足腰がどんどん弱まってしまう。仕事が自分の健康を支えてくれています。

Q お仕事とプライベートのバランスは？

今はトリプルワークでガッツリお仕事させてもらっているので、ほとんどお休みの日はないですね。「お身体は大丈夫ですか？無理してないですか？」と心配されることもありますが、体力には自信があります。仕事が趣味です。
銀行へ完済するまでは、仕事を続けるつもりです。マンション管理員の仕事は、清掃やごみの整頓など、倉庫の仕事ともつながるものがあります。過去の経験を生かせるという点が良かったです。
しかもコミュニティセンターは、定年なしの働き方を実現させている。この会社に出会えたことは幸運でした。

Q 後進の方へのメッセージ

マンション管理員は、規模にもよりますが一人現場が多いです。自分で考えて行動しなくてはいけないことも多い。責任はありますが、裁量権も与えられているから面白いし、やりがいを感じます。
時間の融通も利くので、仕事をたくさんやりたい人は稼げるし、趣味と両立したい人は、ほどよくお金を得ることができる。さまざまな人のライフスタイルに合わせられる仕事です。
特別な資格も必要なく、社会人経験があり、一般常識が身についている方なら誰でも挑戦できます。
さらにコミュニティセンターは、定年なしで仕事ができる。就職活動時に、年齢を理由に門前払いされることを心配するシニア世代には、貴重な存在です。
60 歳・70 歳の方も恐れず応募して欲しい。いくつになっても、元気に働けることを皆で証明していきましょう。

齋藤 京子

この記事を書いた人
株式会社コミュニティセンター社長室長
コミュニティセンター便りの取材に携わって４年、最近は原稿のデザイン制作や動画制作を一手に引き受けている。取材の時は物件を訪れスタッフの生の声を聞き、管理員業務のやりがいや楽しさを伝える無類のワイン好き　スタッフとはいつもお酒の話で盛り上がっている。