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マンション管理員の仕事は、とても面白い仕事。多くの人にこの仕事の楽しさを知ってほしい。

コミュニティセンター便り第129号-2026年3月1日発行

更新日:2026年3月1日
第129号では、 代務であっても正規管理員さまと同等レベルで業務に取り組まれているMさん (72歳) をご紹介いたします。

Qマンション管理員になるまでのご経験は?

最初は、信用金庫に就職しました。その後、信託銀行へ転職し、中小企業を中心とした法人営業(外回り)を担当していました。不動産や信託業務など、どの業務も非常に面白く、やりがいを感じていました。
一方で、判断を誤れば会社の倒産につながる可能性もある仕事でしたので、常に強い責任感とプレッシャーを感じていました。目標にも追われる日々でしたね。
会社の方針で定年は65 歳でしたが、その後5 年間の延長を告げられ、70 歳まで勤務しました。

Q当社を選ばれた理由を教えてください。

70歳で退職を迎え、妻も同時期に退職しました。3 カ月ほどゆっくり過ごした後、妻の「あなたも仕事を探してみたら?」という一言をきっかけに再就職を考え始めました。ハローワークにも行きましたが良いご縁がなく、「マンション管理がいいかもしれない」とインターネットで探していたところ、コミュニティセンターに出会いました。
「まずはやってみよう」という気持ちでの挑戦でした。これまで仕事中心の生活だったため、次はワークライフバランスを大切にしたいと考えていました。
週2 ~ 3 日でオンとオフを切り替えられる働き方ができることが、この会社を選んだ一番の理由です。現在は月に15日ほど業務をしています。趣味の音楽(ピアノや合唱) とのバランスを考えると、今の働き方がちょうど良いと感じています。

Q現在のお仕事内容を教えてください

登録してから代行管理員として15 ~ 16 物件ほど経験してきました。現在は、同じ物件に1 年半ほど継続して業務をしています。築50 年の大型マンションで、丁寧な清掃が求められる現場です。はじめは「この業務をお願いします」と指示を受けて動くことがほとんどでしたが、長く同じ物件に携わる中で、主体的に仕事を進められるようになりました。
清掃スタッフは複数名体制です。他社の方も含め、年齢が近いメンバーが多く、和気あいあいとした雰囲気の中で仕事をしています。昨年は管理員・清掃員の皆さんの集まりにも声をかけていただきました。
長年営業職として培ってきた経験も、今の仕事に活きています。先輩から「営業は聞き上手になれ」と教え込まれました。その場にふさわしい話し方を心がけ、相手の話をしっかり聞く姿勢が、現場での円滑なコミュニケーションにつながっていると感じています。

Q初めてマンション管理員の仕事をした日、どのような思いになりましたか?

初めて業務をした日の率直な感想は、「案外続けられそうだな」というものでした。この仕事は自分を元気にしてくれる仕事だと思います。体を動かすことが多く、健康にも良い。ジムに通えばお金を払って体を鍛えますが、マンション管理員の仕事は、働きながら自然と体を鍛えることができます。仕事をしたあとのお酒や夕食は格別です。

Q代行管理員として仕事をすることをどのように捉えていますか?

私は「代務だから」と甘えてはいけない、管理会社の正規管理員の方と同じレベルで仕事ができなければならないと思っています。代務員の仕事は、どうしても限定的な業務になりがちですが、分けられた仕事だけをこなすのではなく、同じように任せてもらえる存在になりたいと考えてきました。
現在の物件では、正規の清掃員の方々と同じ業務を担当させてもらっています。そこに至るまでには半年ほどかかりました。最初は簡単な作業からのスタートでしたが、少しずつ信頼を積み重ねてきました。
さまざまな物件で業務を経験できることは、代務員としての強みです。「他の物件ではこう清掃している」といった情報を共有すると喜ばれ、頼られることもあります。最近では、ガラス磨きは私の担当業務になりました。

「代務だから」と甘えてはいけない 任せてもらえる存在になる

Qポリシーを教えてください。

私は「代務だから」と甘えてはいけない、管理会社の正規管理員の方と同じレベルで仕事ができなければならないと思っています。代務員の仕事は、どうしても限定的な業務になりがちですが、分けられた仕事だけをこなすのではなく、正規の方と同じように任せてもらえる存在になりたいと考えてきました。
さまざまな物件で業務を経験できることは、代務員としての強みです。「他の物件ではこう清掃している」といった情報を共有すると喜ばれ、頼られることもあります。

Q業務中意識していることはなんでしょうか

一番気を付けているのは、決して偉そうにしないことです。住民の方への挨拶は、自分から大きな声でする。たとえ忙しくても、きちんと顔を上げてお迎えするようにしています。現役時代に「下を向いて仕事をするな。周りを見なさい」と教えられました。清掃はどうしても下を向く作業が多いですが、だからこそ意識して顔を上げ、周囲を見るようにしています。
最近は、ちょっとした世間話をしてくださる方もいて、少しずつ関係ができてきました。人とのつながりを感じられることが、この仕事の喜びのひとつだと思っています。

厳しい指摘やクレームも多い物件で、信頼を得て長く業務されています。秘訣を教えてください

正直に言うと、「厳しいなあ」と感じることはありました。一生懸命掃き掃除をしているのに「遅い」と言われ、急いでやれば「早すぎる。丁寧に」と注意される。何をしても注意されてしまう。それでも、うまく関係性は築けてきたと思います。
コツを一言で言えば、「相手との距離を縮めること」です。少しずつプライベートなことも話しながら距離を縮めていきました。こちらが心を開けば、相手も少しずつ開いてくれるものです。
今では清掃グループの皆さんと「仲が良い」と言える関係になりました。銀行員時代に営業として培った、人との距離を縮める力が活きているのだと思います。

Qお客さまに喜ばれる清掃とは?

きれいにすることは、もちろん大前提です。そのうえで大切なのは、居住者の方の生活の邪魔をしないことだと思っています。共用部はあくまで皆さんの生活の場です。
作業する側の都合を優先しないよう、動き方も意識しています。ダラダラ歩かず、小走りでキビキビと。居住者の方は見ていないようで、実はよく見ているものです。服装もきちんと整え、だらけた姿は見せない。そうした積み重ねが、信頼につながるのだと思っています。

Q嬉しかったことや大変だったことを教えてください

物件ごとにルールや求められる基準が違うことは、大変さのひとつです。今の物件は驚くほど細かく、スピードも質も求められます。一方で、別の物件ではスピード重視で「ある程度の仕上がりでよい」とされることもあります。タワーマンションと小規模物件では、清掃内容はまったく異なります。最初は戸惑いましたが、最近は「この物件はこう進めよう」と感覚的につかめるようになってきました。
トラブルを起こしたことはありません。事務局からクレーム事例の共有がありますが、清掃が行き届いていないことが原因のものも多いですね。昨年夏に入った物件はクレームが多い現場でした。居住者の方は管理費を払って暮らしていらっしゃる。きちんと対応されなければ不満が出るのは当然だと思います。だからこそ、「きれいになったね」と思っていただける仕事を心がけています。

Qeラーニングにはどのような意識で取り組んでいますか。現場で役立ったと感じたことがあれば教えてください

e ラーニングは、自分の常識でどう判断するかを意識しながら受講しています。以前、代務中に住民対応を「正規の管理人が来てから」としていた事例を見て疑問に思ったことがありました。最近のe ラーニングで同様の内容があり、自分の考えは間違っていなかったと再確認できました。e ラーニングは、自分の常識を見直し、判断に自信を持つための学びの場だと感じています。

Qこれからマンション管理員を目指す方へのメッセージ

まずは、その物件で何が求められているのかを考えることが大切です。スピードが求められるなら徹底してスピードを、クオリティが重視されるならとことん丁寧に作業する。そして、指示されたことは確実に行うこと。テキパキと、真摯に取り組むこと。結局はそこが信頼につながります。
昔は「70 歳で隠居」と言われていました。私は、元気だから働くのではなく、働いているから元気でいられるのだと思っています。
マンション管理員の仕事は、「とても面白い仕事」です。もっと多くの人に、この仕事の楽しさを知ってほしいです。

 

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