日常に感謝し、何事も楽しみながら、笑顔でお仕事をしていきたい

コミュニティセンター便り第99号-2023年9月1日発行

更新日：2023年9月1日
第99号では、神奈川エリアのマンションでスポット代行を中心に管理員業務に携わるSさん（６６歳）にお話を伺いました。

Qこれまでのご経験を教えてください。

20歳で調理師見習いになり、26歳で独立しました。リタイアするまで、44年間中華料理店を経営していました。元気なうちにリタイアしたくて、2020年にお店を転売しました。３件ほど経営をしていてラーメン屋に向けた餃子の卸もしていました。
ちゃんとパッケージを作ったりしてね。本格的にやっていましたよ。お店自体は繁盛していたので、「お店を締めます」とお知らせした時には、卸先の取引先の方含めて、常連のお客さまも沢山の人が惜しんでくださいました。ありがたいことです。

Qまた仕事をしようと思い至った理由は

３か月好きなことをして暮らしていたのですが、なんだか心にポッカリ穴が空いているんですよ。
現役時代は自分の店を持っていたので、長期的な休みを取ることはできませんでした。旅行に行っても、どうしても店のことが気になってしまう。
私が忙しくしていた分、妻には苦労かけました。子供３人をしっかりと育て上げてくれて感謝しています。
だからこそ、セカンドライフは、家族との時間も大切にしたいし、私はゴルフが趣味なので、週１回のゴルフにも行きたい。でも週５日フルタイムで働くのは年齢的にもしんどいでしょう。
現役時よりも気楽に、趣味やプライベートと両立できる仕事が良かった。そんな都合の良い仕事見つかるだろうか、と思っていたら、妻がインターネットでコミュニティセンターのマンション管理員の求人を見つけてくれました。

Qコミュニティセンターでお仕事されることを決めた理由は

面接官の方の対応がとても丁寧だったことですね。「仲間として、一緒にお仕事していきましょう」とお話ししてくださって、登録スタッフを大切にしてくれる会社に違いないと感じ、登録を決めました。
今は、杉並にある25世帯ほどの物件で管理員として業務をしています。あいさつと仕事をきちっとやっていたら、少しずつ居住者さまやマンション管理会社のフロントさんから信頼してもらえるようになったと思います。

Q 得意分野はありますか

清掃ですね。管理員とはいえ、今は７割が清掃のお仕事です。
もともと清掃は好きでした。元料理人ですからね。清掃ができなかったら、大変なことになってしまいます。店舗も常に清潔を意識していました。毎日掃除をすれば汚れが蓄積することなく、常にキレイで清潔な環境を保つことができます。マンションも同じです。20代の見習い料理人時代から続けてきた清掃の経験を、マンション管理員の仕事でも生かすことができています

Q 特に注力して清掃する場所は？

まずゴミ置き場を１番きれいにしていなくてはいけない。夏場は臭いが出ますしね。
清掃をしているときに居住者さまが、ゴミを持っていらっしゃったら「お預かりしますね」と一言お声がけをして、ゴミをお預かりするようにしています。これもホスピタリティですよ。
廊下やエントランスなど、居住者さまの目につきやすい、共用部分をきれいにしておくことは物件の資産価値維持につながります。居住者さまに快適に過ごしてほしいという思いで清掃をしています。

Q業務をするうえで、気を付けていることはありますか

ついつい色々なことをやりすぎてしまって、管理会社の担当の方から「そこまでやらなくて大丈夫ですよ」とご注意を受けたことがあります。管理会社の方が「それはやらなくて良いですよ」と仰ったことは、絶対に守るようにしています。

Qポリシーはありますか

「ここは自分が住んでいるマンションだ」と思い、丁寧に仕事をすることをモットーにしています。居住者さまはもちろんのこと、物件を出入りされる宅配業者の方にも笑顔で明るくあいさつするようにしています。
自分は3つの看板を背負っていると思って仕事をしています。１つ目はマンション管理会社の看板、２つ目はコミュニティセンターの看板、そして物件の看板です。
マンション管理員は物件の顔です。管理員の感じが悪いと、その物件の印象も悪くなってしまいますよね。建物の外を清掃しているときに通行人の方にも笑顔であいさつをしていたら、近所に知り合いが増えました（笑）物件を中心にコミュニティが広がっているように感じます。

Q嬉しかったことはありますか

お引越しをされる方から、お礼のお手紙をいただいたことがあります。それを見たときは思わず泣いてしまいましたよ。
もう１つ印象的だった出来事があります。私がお休みをいただいてる日にお引越しされたご家族が、わざわざ別の日に物件を訪ねてきてくださった。「どうしても最後に管理員さんに会いたかった」と言ってくれてすごく嬉しかったですよ。

マンション管理員は物件の顔、看板を背負っていると思って仕事をしています

Q大変なことはありますか？

マンション管理員のお仕事を大変だと思ったことはありません。毎日楽しくて充実しています。階段の昇り降りで、足腰は鍛えられるし、健康的な生活をしながらお小遣いもいただけています。良いこと尽くしです。

Q今後の抱負をお願いします

身体が動く限り、コミュニティセンターでお仕事させていただきたいと思っています。
仕事があるということは、本当にありがたいことです。仕事をしているから趣味のゴルフも楽しいということに気づきました。仕事をしなくなって毎日ゴルフに行けたらハッピーか、というと、そういうわけではない。仕事がベースにあって、お休みの日に余暇を楽しむから良いんです。これは一度お店を閉じて、料理人という仕事を手放して初めて気が付きました。だから今は仕事をしっかりしながら、趣味を楽しむことにしています。
日常に感謝し、何事も楽しみながら、笑顔でお仕事をしていきたい。そうすれば、心も身体も健康でいられるはずです。家族（特に妻）を大切にして、１日でも長く一緒に楽しいセカンドライフを過ごしていきたい。私の人生に関わってくださっている全ての人に、笑顔と感謝を忘れずに暮らしていけたら最高です。

マンション管理人に関するよくある質問FAQ

齋藤 京子

この記事を書いた人
株式会社コミュニティセンター社長室長
コミュニティセンター便りの取材に携わって４年、最近は原稿のデザイン制作や動画制作を一手に引き受けている。取材の時は物件を訪れスタッフの生の声を聞き、管理員業務のやりがいや楽しさを伝える無類のワイン好き　スタッフとはいつもお酒の話で盛り上がっている。