マンション管理人の仕事は面白い。楽しんで仕事をしています
コミュニティセンター便り第9号-2016年2月1日発行
更新日:2023年2月13日
第9号では、東京都板橋区内のマンションで管理代行業務に携わるS.Wさん(77歳-インタビュー当時)にお話を伺いました。
この記事の要約
・勤めていた会社を退職後、マンション管理人に
・定年後、コツコツと一人でやれる仕事を探していたところ、コミュティセンターの求人応募と出会った
・人と話すことが好きな私にとってマンション管理人はぴったりだった
・マンション管理人として大切なことは、3つのポイントを意識すること
Table of Contents
Qプロフィールをご紹介ください。
私は今年77歳になりますが、今のところ元気でやっております。昭和33年、茨城県の某公社(当時)に勤めるようになりました。茨城で3年ほど勤めた後、東京勤務となり、その後 14回ほど転勤しました。主に営業を担当してきました。最終的には N社の上野支店で総務を担当し、定年退職を迎えました。支店が上野でしたから、荒川区、江東区、墨田区、練馬区、板橋区辺りが管轄で、そこを営業で回っていました。最後には私の希望した総務(庶務)の仕事に移り、60歳で退職しました。
会社を退職してから半年ぐらいは遊んでいました。つまらないなと思っていたら、たまたま新聞に東京ドームの近くのマンション管理人の募集が出ていたので、「ちょっとやってみようかな」と思い、応募したところ、縁あって採用が決まり、管理人として働くことになりました。
こうして再就職したマンション管理会社 T社でマンション管理人として 10年勤めました。東京ドームの近くの 2つの物件で仕事をしました。1つは午前中で、もう 1つは夕方 4時まで、きょうはこちらで明日はあちらというように掛け持ちでやっていました。午前中のマンションは 4階建て 19所帯と比較的小規模、もう一つの午後 4時までの勤務のマンションは 6階建ての 72所帯と、午前中の物件と比較すると規模の大きいマンションでした。
約 10年勤めた後、T社の方針もあり、72歳で退職することになりました。ハローワークで職探しをしましたが、当時はマンション管理人の仕事がなかなかありませんでした。そんな状況を知った T社時代の元上司から紹介されたのがコミュニティセンターでした。すぐに電話を掛けて翌日面接に行き、それ以来、コミュニティセンターにお世話になっています。
Qマンション管理人の職を希望した理由は?
N社時代の仕事からマンション管理人の仕事をするようになったわけですが、定年前、当時の法人営業部は 180人ぐらいいましたのでそれをまとめるのは大変でした。少しくたびれてしまったので、定年後の仕事は逆に、一人でコツコツとやる仕事をやってみようかなという気持ちがありました。管理人の仕事は自分のペースで業務ができますし、応募したところ採用となってしまいましたので……(笑)。
コミュニティセンターに入社してからは間もなく 4年(2022年現在-10年目)になります。
Qマンション管理人の仕事について
私は人と話すことが好きなんですね。おしゃべりというわけではありませんが、人と会話することが苦ではありません。さらに掃除も好きですので、自分にはこの仕事が向いているのではないかと思っています。
マンション物件の大きさや規模によって仕事も多少違いが出てきます。例えば、巡回する場合、15階のマンションと 7階建てのマンションとでは当然時間の差が出てきます。それから、影響が大きいのはごみ置き場の整理ですね。現在管理をしているマンションでは掃除専任の女性がいますので、そのかたをお手伝いする形で対応しています。
管理人をやってきて、いろんな体験もしてきました。マンション内で人が倒れたという連絡が入り、「管理人さん助けてください」と言われたこともあります。私はすぐに現場に駆け付けて、とりあえず状況を見て、専門的な資格があるわけではありませんので、警察と消防に電話をして来ていただいて対応しました。そのかたは助かりました。本当に良かったと思っています。
コミュニティセンターの仕事をするようになってからは、「代行」の業務が中心なので 1日のときもあるし、半日のときも 1週間の場合もあります。物件によって業務もさまざまです。
まず、コミュニティセンターから携帯またはファクスで仕事の依頼が入ってきます。それに対して引き受けられるかどうかの返答を出して、引き受ける場合は必ず新しい物件の下見に行きます。下見に行ったら常勤の管理人さんに、例えば「来週お世話になるのでよろしくお願いします」といったあいさつも含め、鍵の管理や個人情報のことなどの引継ぎをします。セキュリティーも物件によって違いがありますので、下見に行ってしっかり引継ぎをしなければなりません。
今までにマンション管理代行で仕事をした物件数はT社の時代を入れて約 140件、コミュニティセンターで仕事をするようになってからは40~50件になります。
掃除の方法も物件によって異なります。主にモップ掛けで行うものですが、例えば、管理人さん、管理会社、役員さんの方針でエントランスや廊下も掃除機を使ってくださいという所もありますし、物件によって方針が全然違います。そういうわけで下見に行くことがとても重要になります。
ごみの処分も物件によって違います。大きなごみ処理施設に入れておけば回収車が持って行ってくれる物件もあれば、45リットル、70リットル、90リットルの個々のビニール袋にひもを掛けて回収当日に出すという物件もあります。
私はこの仕事を始めるようになってから、始業時間よりも早めに職場に入るようになりました。朝 8時に始業であれば 7時には入り、住人のかたには「おはようございます」「いってらっしゃい」「お帰りなさい」といったあいさつをするようにしています。その代り、帰りは早いです。終業のチャイムがなるとパッと帰っちゃいますが……(笑)。
Qマンション管理人を目指す後輩の皆さんへのアドバイスを
「あいさつは大きな声ですること」「ごみ置き場の整理整頓」「巡回をしっかり守ること」。この三つが大切なことではないかと思います。マンション管理人の仕事というのはごみ置き場の整理整頓、掃除、ごみ出しがメーンですからね。それさえ真面目にやっていれば、そんなにクレームはないと思います。また、あいさつも大事です。やはりこちらからあいさつすれば返ってくるものです。
しかし、この仕事をすると、いろんなかたや人間模様に接するので、その辺は勉強になりました。仕事上で相談を受ける場合もありますが、自分で分かる範囲のことはお答えし、分からないことであれば、しかるべき手順を踏んで報告し、判断を仰ぎます。私の場合は極力自分の判断だけでは動かないで、「こういう相談があったのですが教えてください」というように対応することにしています。
つい先日、玄関のドアがきしむ音がするということで相談を受けましたので油を差してあげたら直りまして、住人のかたも喜んでくれました。「何かあればいつでも来てください」というようにして、頼まれた場合はすぐに対応するように心掛けています。マンション管理人の仕事は面白いです。楽しんで仕事をしています。 ありがとうございました。
… まとめ コミュティセンターからの一言
今回は、東京都板橋区内のマンションで管理代行業務に携わるS.Wさん(77歳)にお話を伺いましたが、実際にお話をお伺いしていくなかでやりがいを持ちながらも、しっかりとご自分でルールを決めながら働いていることに感銘を受けました。
83歳になった今でも、コミュニティセンターの第一線でご活躍されています。2022年の10年表彰式では、登録から10年経過したことへの感謝を込めて表彰状を授与させていただきました。
マンション管理人の業務は、人間関係を築いていく楽しさや、仕事を実施したあとで反応がすぐ返ってくるということにやりがいがあります。
シニアの方やワークライフバランスをとりやすい職種のなかで、いかに楽しく仕事をしていけばよいのかとても参考になるインタビューでした。
マンション管理人に関するよくある質問FAQ
Q.マンション管理人の仕事は、どのような仕事ですか?
マンション管理人の最も重要な役割は居住者さまの安心・安全・快適な生活環境を守ることです。居住者さまや来訪者の方と接する機会も多く、「マンションの顔」とも言われています。具体的な業務内容としては「受付業務」「点検・巡回業務」「立会業務」「報告連絡業務」「清掃」に分けられます。館内巡回や清掃業務では階段を使うため、仕事をしながら健康管理ができる点も人気の理由です。 コミュニケーション力のある方・体を動かすことが好きな方には向いている仕事と言えるでしょう。特別な資格や経験は必要ないので、定年後初めてマンション管理人の仕事に就いたという方も多くいらっしゃいます。
Q.マンション管理人の職を希望する理由はどのようなものがありますか?
・社会に役立つ仕事がしたかったから
・人と話すことが好きだから
・体を動かす仕事に就きたかったから
・マンション管理人の仕事を身近で見ていて、自分にもできそうだと思ったから
・午前中だけの短時間の業務もあり、趣味との両立ができるから ・掃除や片付けが好きだから
・ひとりでコツコツできる仕事だから
など、皆さま、さまざまな理由でマンション管理人の仕事に応募されています。
Q. マンション清掃に関する研修はありますか?
はい、ございます。マンション管理人のお仕事に就いて初めて清掃をしたという方は少なくありません。新人研修で清掃用具の使い方など、清掃の基本動作と基礎知識を丁寧にご説明いたします。その後も巡回指導員が物件を回り、清掃のワンポイントアドバイスも実施。さらに、フォローアップ研修として、eラーニングや動画配信を行い、研修の復習を行っていただけるような仕組みをご用意しています。
Q.マンション管理人を目指す方へのアドバイスは?
挨拶・清掃・巡回、この3つをしっかりやることが特に大切です。日々の業務を真面目にコツコツ頑張っていれば、管理会社さま・居住者さまから信頼を得られるようになります。 マンション管理人になってから居住者さまをはじめ、幅広い年代の方々と交流ができ、学びを得ることが多い、と言うお声も聞きます。午前中だけといった短時間の業務もあり、趣味と両立しやすい点も好評です。仕事とプライベートどちらも充実させたい方、人と関わり社会に役立つ仕事に就きたい方には特におすすめしたい仕事です。
この記事を書いた人
株式会社コミュニティセンター社長室長
コミュニティセンター便りの取材に携わって4年、最近は原稿のデザイン制作や動画制作を一手に引き受けている。取材の時は物件を訪れスタッフの生の声を聞き、管理員業務のやりがいや楽しさを伝える無類のワイン好き スタッフとはいつもお酒の話で盛り上がっている。
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