居住者の皆さんとの信頼関係を大切に仕事をしています
コミュニティセンター便り第37号-2018年6月1日発行
第37号では、都内のマンションで管理員を勤める、F.Iさん(76歳)を紹介します
Table of Contents
Q現在に至るまでの人生の歩みをお聞かせください
60歳定年まで大手電機メーカーに勤めました。最初は工場の生産管理関係をやりましたが、その後、コンピューター事業部というのができまして、そちらでコンピューターの製作、生産管理関係の仕事に携わりました。ここまでが 20年ほどですが、その後、大型、中型のコンピューターの営業を 22年やりました。営業を長くやりましたので、人との付き合いは好きですね。
定年を迎える3年ほど前から、マンション管理の仕事に関心を持つようになったんですね。あの頃はどんどんマンションが建っていきましたので、絶対、マンション管理員が必要になると思い、60歳過ぎたら、管理員の仕事をしようと決めていました。関連企業の役員の話もありましたが断りました。定年後、半年ほどたって自分で探して大手のマンション管理会社に入りました。そこで8年勤めました。当時は清掃担当者は別にいましたので、管理の仕事だけをやりました。
その後、コミュニティセンターさんで仕事をするようになるのですが、きっかけは管理員時代に代行で来られていたコミュニティセンターさんのスタッフのかたとのご縁です。68歳の時から、コミュニティセンターで働くようになって今年で9年目になります。最初のころ、業務マニュアルがなかったので、以前の管理員での経験を生かして作成しました。自分自身のため、後進のためにと思って作りました。
Q長く続ける秘訣は? 大切にしていること、気を付けていることは?
やはり健康が一番大事ですね。お酒も大切ですが…(笑い)。毎日お弁当を作ってもらって女房には世話になっていますから、月に 1回は一緒に飲んでカラオケに行ってます。
この仕事を長く続けるためには、居住者の皆さんにいかに信頼されるかが大事だと思います。そのためにも、まずごみ置き場をいつもきれいにしておきたいと考えています。とにかく臭いがないようにしたいので、居住者の皆さんが小さな袋で持ってきたごみやペットボトルも、すぐに大きな袋にまとめるようにしています。ごみ置き場の整理整頓を常に心掛けています。
それから居住者のかたとのコミュニケーションを心掛けています。居住者のかたのお名前を覚えるのは大変ですが、努力しています。ですから朝、居住者の皆さんが出掛ける時に声を掛けさせていただくことを大事にしているのですが、お子さんが寄ってきてくれるのがうれしいですね。朝、ごみ置き場で作業をしていると、大きな声で「行ってまいります!」と元気良くあいさつしてくれるので、こちらの方がうれしくなりますよ。帰ってくれば「ただいま!」と言ってくれます。それはとてもうれしいことですね。
Q仕事以外での楽しみは?
私の強みはですね…、実は、私は日本の民謡の歌手なんです。子供の頃から歌が好きでしたね。小学生の時からのど自慢荒らしをしてたんですよ。
子供の頃、あがり症で赤面症だったんです。それで、のど自慢荒らしをやれば、舞台に立ったりするので、あがり症が直るんじゃないかと考えて始めたんです。始めたら楽しくなっちゃいましてね。フランク永井は友達ですよ。のど自慢荒らし仲間だったんですよ。多摩幸子とか石井千恵とか、皆歌手になりましたけど、そういう人たちと、のど自慢荒らしをしてたんです。
Q民謡はいつから?
大手電機メーカーに勤めていた時、社内の民謡部の知り合いから誘われて北海道のソーラン節を披露することがあったんです。それで入部を勧められて民謡部に入りました。地域の大会があって会社代表で出場して 2年連続で優勝したんですね。そうしたら民謡部を教えていた師匠が内弟子になれと言うんですね。そこでレコードを出したこともあるのですが、間もなくそこを出て、自分で教室を開いて弟子を取るようになったんです。民謡ショーもよくやりました。電機メーカーの社員と民謡歌手の二足のわらじの生活だったわけです。
一つでも自信をもてるものがあると人生は楽しいものです。お店で歌ったりすると仕事につながる出会いもあるんですよね。随分、営業の実績にもつながりました。というわけで、健康のためにも女房と一緒にカラオ ケに行って歌うのが仕事以外の一番の楽しみです。
Q今後の抱負、後進へのアドバイスを
この仕事は、民法から労働法から、技術的なことから、知らないとやりにくいこと、困ることが結構あります。ですから常に勉強することを心掛けています。
民謡でも仕事でも、なんでも真剣に真面目にやれば思うようにいくんじゃないかといつも思っています。3日間家にいると仕事に出たくなりますので、80歳までは仕事をしたいですね。それも健康じゃないとできませんから、とにかく健康が一番です。
この仕事を長くやっていますので、今は指導員もやらせていただいています。いろいろやることはありますが、新しいかたには「一つ一つ覚えていくことが大事ですよ」と話しています。
この記事を書いた人
株式会社コミュニティセンター社長室長
コミュニティセンター便りの取材に携わって4年、最近は原稿のデザイン制作や動画制作を一手に引き受けている。取材の時は物件を訪れスタッフの生の声を聞き、管理員業務のやりがいや楽しさを伝える無類のワイン好き スタッフとはいつもお酒の話で盛り上がっている。
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