偶然の出会いから、コミュニティ センターのマンション管理人へ

コミュニティセンター便り第92号-2023年2月1日発行

更新日：2023年2月1日
第92号では、 松戸エリアのマンションで新人に対して研修講師を務めながら、 管理人業務に携わるさんSさん（75歳）にお話を伺いました。

Qマンション管理人に就いた経緯は？

もともと建築の職人をしていました。４０代後半からは図面を描く業務がメインとなり、６０歳を過ぎたころに引退を考え始めました。実は、私の姉が３０年ほどマンションの管理人をやっているんです。姉に勧められてマンション管理人の仕事をはじめました。
はじめは姉と同じ大手管理会社のマンション管理人として業務をしていました。ある日、偶然コミュニティセンターと出会うことになります。

Qコミュニティセンターとの出会いは？

大手管理会社のマンション管理人として千葉の物件に入っていた時のことです。その物件にはマンションコンシェルジュも在籍していました。コンシェルジュ業務を請け負っていたのが、コミュニティセンターだったんです。
本社から物件の様子を見に来ていたコンシェルジュ事業課の方が冗談半分で勧誘してくださって、コミュニティセンターに登録することになりました。魅力的だと感じたのは、健康である限り働き続けられるという点です。その当時在籍していた管理会社は定年退職しなくてはいけない年齢が明確に決まっていました。長く働き続けたいという気持ちが強かったので、コミュニティセンターを選びました。
2020 年5 月に登録したので、あっという間に登録してから３年が経過しますね。今は新人スタッフのOJT も担当しています。

Qマンション管理人を続けるモチベーションとなっているのは？

建物が好きなんですよ。ずっと建築の仕事をしてきましたからね。こうして建物に関わる仕事を続けることができ
て光栄です。
登録してから３年が経過しますね。今は新人スタッフのOJT も担当しています。

Q過去の経験がいかせているな、 と思う瞬間はありますか？

今、業務に入っている物件は、今月末から大規模修繕が始まります。さまざまな書類の確認や、居住者さまへ
のお知らせを掲示したりしないといけません。建築の仕事で培った知識が役立っていると思います。

Q業務において力をいれていることは何かありますか？

特にこだわりを持って取り組んでいるのは、エントランスの清掃ですね。エントランスは物件の顔となる場所です。常にきれいにしておかなくてはいけません。
この物件は長くお住いの高齢の方が多いです。それもあって、居住者の方とコミュニケーションは積極的に図るようにしています。お一人で暮らしている方も多いので、マンション管理人を身近に感じてもらえたらいいなと思ってお声がけしています。２年半の月日をかけて、居住者の方との人間関係を少しずつ構築してきました。

Q以前から清掃は得意でしたか？

私は今は一人暮らしなので、家の掃除も自分でやるしかありませんからね。掃除・洗濯・炊事は全く苦になりません。
また、建築の仕事においても、新人の仕事は現場の清掃です。若いころから鍛えられてきた経験が今の清掃業務に生かせています。

Q業務中に気を付けていることは何でしょうか？

「業務に入った物件を好きになる」それが最初の一歩です

居住者の方とコミュニケーションは図りますが、親しくなりすぎないという点は気を付けています。マンション管理人にとって、マンション管理会社、マンション管理組合、居住者はお客さまです。友人ではありませんから、顔見知りになったとしても、くだけた接し方は絶対にしません。マンション管理人はサービス業です。接遇マナーには気を配っています。
「業務に入った物件を好きになる」
それが最初の一歩です

Q業務をしていて嬉しかったことはありますか？

昨年の２月に地震がありました。その時、２か所ほど面格子が外れてしまったんです。さらに床に落下した拍子にバラバラになってしまいました。何とか私の方で組み立てなおして原状復帰を試みたところ、居住者の方がすごく喜んでくださったんです。喜んだ顔が見れて良かったなと思いましたよ。
この物件は、築年数がかなり経過しているので、結構な頻度で不具合が起こるんです。居住者さまが困っていることに真摯に対応してきたことで、信頼していただけるようになったのかなと思っています。

Q逆に大変だったことはありますか？

このマンションは、敷地内に公園や広場があり、雑草処理が大変です。このマンションで業務を始めた頃は、まず雑草処理に力を入れました。全て完了するまでに半年くらい掛かりました。そこから、定期的に除草作業をするようになりました。定期的に除草しておけば、ひどい状態にはなりませんからね。また、廊下や階段の側溝もカビだらけだったので、徹底的に清掃しました。
このような状況だったので、私がこの物件で業務をする前は「清掃をもっとちゃんとやってほしい」と居住者さまからご指摘を受けることもあったそうです。私が管理人になってからは、「マンション内が見違えるようにキレイになった」と管理会社の担当者さまからもお褒めの言葉をいただきました。

Q長く働き続ける秘訣はありますか？

習慣にしている体操とストレッチでしょうね。毎朝必ずラジオ体操をします。足腰が丈夫でないとマンション管理人は務まりません。15分くらいかけて下半身のストレッチもしています。コミュニティセンターのホームページで連載されている「健康ブログ」も見ていますよ。
朝の体操とストレッチを続けて８年ほどになります。そのおかげもあって、この２年半で休暇を取ったのは、ワクチン接種のための２日だけです。風邪もひかず、毎日元気に業務ができています。

Q後進の方へのメッセージを

OJTを受けに来る後輩スタッフたちには「業務に入った物件を好きになってくださいね」と声を掛けています。自分が住んでいるマンションが汚れていたら嫌じゃないですか。自分がその物件に住んでいる居住者だと思って、居住者さま目線で業務に取り組んでほしいです。
マンション管理人の仕事のオススメポイントは、健康に良いことです。仕事を持つと規則正しい生活ができます。清掃や巡回など、業務をしながら適度に体も動かせる。定年を迎えて、家でくすぶっているのは勿体ないですよ。マンション管理人という職業は、やればやるほど面白味が深まるお仕事です。ぜひ多くの方に挑戦してみてほしいですね。

… まとめ..コミュニティセンターから一言

今回は千葉県の物件でマンション管理人そしてOJT担当者としてご活躍されているＳさんを取材してきました。Ｓさんが別の管理会社に在籍されていたとき、偶然私も同じ物件を訪れたことがあり、懐かしい再会となりました。Ｓさんの建物を愛する気持ち、清掃へのこだわりは当社の後輩スタッフたちに受け継がれていっているでしょう。

マンション管理人に関するよくある質問FAQ

齋藤 京子

この記事を書いた人
株式会社コミュニティセンター社長室長
コミュニティセンター便りの取材に携わって４年、最近は原稿のデザイン制作や動画制作を一手に引き受けている。取材の時は物件を訪れスタッフの生の声を聞き、管理員業務のやりがいや楽しさを伝える無類のワイン好き　スタッフとはいつもお酒の話で盛り上がっている。