マンション管理人の仕事は、規則正しい生活ができて、健康になれます
コミュニティセンター便り第48号-2019年5月1日発行
更新日:2022年5月13日
第48号では、東京都豊島区のマンションで管理員代行業務に従事するSさん(73歳:インタビュー当時)を紹介します。
● 経営者からマンション管理人へ
● 自分のことは「お掃除おじさん」として黒子に徹する
● マンション管理人になってからは、朝方生活になり、健康的な生活サイクルを維持
Table of Contents
Q前職は?
大学卒業後、3年ほど銀行に勤めました。3年目に病気をしましてね。それを機に退職し、回復後は、父の経営していた会社で働くようになりました。機能性樹脂や、防錆や洗浄の用途で使用される各種の表面処理剤の分野の製品を開発しているメーカーです。
最初の 4年間は修行という意味もあって工場で勤務し、その後、日本橋にある本社に移って仕事をするようになりました。66歳で引退するまで社長を務めました。私が入った頃は年商 2億ぐらいでしたが、社長を辞めた頃には 60億に、従業員の数も 25人ほどから100人を超える規模になっていましたね。 学生時代の同級生の紹介がきっかけで、3年ほど前からコミュニティセンターで仕事をするようになりました。
最初の 1カ月は代行員としていろいろ回っていましたが、その後、現在のマンションに固定で入るようになりました。火曜日から土曜日までの午前中が業務時間ですが、自宅から歩いて通える所で、12階建てのマンションです。業務の内容は主に掃除ですが、階段で上り下りしますので、最初の1年で 10キロ痩せて、3年で 15キロ痩せました。会社を辞めてから 85キロまで太ってしまっていましたが、70キロまで落ちました。
Qお仕事の様子をお聞かせください
掃除をするのは、社長をしている頃から嫌いじゃないんですよ。当時も率先して掃除をやっていました。ただ、マンションの掃除は12階を上がっては下りての作業ですので、そこそこ大変ですね。
長くお住まいの居住者のかたが多いマンションですので、特段、「管理」といった仕事は発生しません。基本的に「お掃除おじさん」だと思ってやっています。
以前は夜型の生活をしていましたが、今は朝型になりまして、夜9時には床に就きます。健康的な生活サイクルになりましたし、ジムに行かなくても体重も落ちました。収入もゲットできますし、一石三鳥ですね。
Qお仕事で心掛けていることは?
なるべく表には出ないで、黒子に徹することです。意外と周りの皆さんに見られています。
「もっと休んだ方がいいよ」と言われることもありますが、ごみというのは知らないうちにたまってしまうものなんですね。逆に毎日やる方が楽なんです。
最初の一年間はよく分からず、同じ作業を毎日こなしていたのですが、今は、毎日やることとやらないことを分けて、曜日ごとの掃除のメニューをある程度決めてやっています。豊島区は火曜日と金曜日が燃えるごみの日なんですね。朝の8時には回収に来ます。火曜日と金曜日はごみを出した後の片付けがありますので、通常の仕事はあまりできません。手すりを拭いたり、モップ掛けや拾い履きをしたり、部屋のドアも共有部分ですから拭くようにしていますが、こういった作業は、曜日ごとに振り分けて行うようにしています。 春は花粉も多いので、手すりなどに積もります。そういったことも気を付けて見ておかないといけません。同じ所で3年やってきましたので、大体のことは分かってきました。ここは鳥のふんも多いんですね。これからの季節はハチや小さな虫も増えてきます。
私自身もマンション住まいなんです。居住者にとってはきれいな方がいいですからね。できるだけきれいにしたいと思ってやっています。一番汚い所をきれいにしないといけませんので、トイレとごみ置き場は特に念入りに掃除をするようにしています。
さぼろうと思えばいくらでもさぼれるでしょうし、一方で一生懸命やろうとすると切りがありませんが、居住者の皆さんもいい人たちで、クレームもないですし、仲良く、日々楽しく仕事をしています。
Qお仕事以外の楽しみは?
趣味は、ボランティアで月2回、初心者のかたにマージャンを教えています。あとはお酒を飲むことですね。
家ではテレビゲームをしたり、本を読んだりします。以前は外国の冒険小説をよく読みました。一時期は藤沢周平さんにはまっていました。佐伯泰英さんや上田秀人さんの本もよく読みます。
Qこれから代行員を目指すかたへひと言
この仕事は、規則正しい生活ができて、健康になれます。掃除は結構体力を使うので、丈夫なかたが良いと思いますが、丈夫じゃないかたは仕事をしながら丈夫になっていくことですね。
Q今後の抱負を
願わくは現在の所でマンション管理の仕事を全うしたいですね。まだまだ動けますし、この仕事をするようになって体調も良くなりました。15キロ痩せましたからね、太っていた時のように足も痛くないですし、とても楽になりました。最初は階段の上り下りがきつくて大変でした。
居住者に嫌われたらおしまいですから、嫌われないように心掛けています。「慣れて傲慢にならず、黒子に徹してやる」をモットーに頑張っています。
「いつまでもやってください」と言ってくださる居住者さんもいらっしゃいます。あと5年はできると思っています。体が動く限り、この仕事を続けたいですね。
●「マンション管理代行業務」とは
管理員の都合による急な欠勤や欠員の際などに管理会社から依頼を受けて、そのマンションの管理員業務を代わりに行う仕事です。
… まとめ..コミュニティセンターから一言
今回は、東京都でマンション管理人として活躍しているSさんを取材してきました。経営者からマンション管理人のお仕事に就かれたSさん。
「もともと嫌いじゃなかった」という清掃のお仕事も楽しみながら取り組まれている姿が印象的でした。
マンション管理人に関するよくある質問FAQ
Q.全くの異業種出身ですが、マンション管理人になれますか?
はい。当社に登録されている方の大半がマンション管理人未経験の方なので安心してご応募ください。
Q. 自動車・バイクで仕事に行くことはできますか?
できません。徒歩もしくは公共交通機関でのご移動をお願いいたします。
この記事を書いた人
株式会社コミュニティセンター社長室長
コミュニティセンター便りの取材に携わって4年、最近は原稿のデザイン制作や動画制作を一手に引き受けている。取材の時は物件を訪れスタッフの生の声を聞き、管理員業務のやりがいや楽しさを伝える無類のワイン好き スタッフとはいつもお酒の話で盛り上がっている。
コミュニティセンターでは
シニアの方にピッタリの
お仕事を紹介しています
マンション管理員やコンシェルジュなど、シニアの方にピッタリのお仕事がたくさんあります。
どのような内容でもご相談ください。丁寧にお答えいたします。
未経験の方も大歓迎です!
まずはお気軽にご相談ください。